Q.土地付き一戸建て住宅に複数の相続人がいる場合、どうやって遺産分割すればよいですか？
A.以下の4つの方法があります。
１．相続人の一人が一戸建て住宅を相続する方法（現物分割）
相続の手続きが簡単ですがほかの遺産が少ない場合、他の相続人との間で不公平が生じ揉めることがあります。
２．一戸建て住宅を相続した人が他の相続人が相続した価格との差額を代償金としてその相続人に支払う方法（代償分割）
遺産を価格的に公平に分割することができますが、住宅の評価方法で評価額が変わるので評価方法で揉める可能性があります。
また、代償金を用立てる必要がありますので支払い能力が必要です。
３．一戸建て住宅を売却して、売却益を相続人間で分配する方法（換価分割）
各相続人に公平に売却益を分けることができるので不満が出にくくなりますが、売却する一戸建て住宅にお金には代えられない思い入れがある場合は売却しにくくなります。
４．複数の相続人で一戸建て住宅を共有する方法（共有）
相続人が配偶者と子ひとりの場合は将来は子がこの家を相続する可能性が大きいのでひとまず共有で問題ないです。
将来リフォームや売却したくなった場合に共有者の同意が必要になりますので資産として利用するための自由度が低いです。
共有者はこの住宅を使用する権利がありますが、多数の共有者の全員が同居するのは非現実的です。
共有者が亡くなった場合、亡くなった共有者の相続人が新たな共有者になり共有者が増えてますます身動きが取れなくなります。
将来相続する方にも負担がかかりますので、共有は特別な理由がある場合以外はお勧めできません。
なお、上記１~３の遺産分割をしない場合は、自動的に共有になりますので注意が必要です。
