特定行政書士考査の特徴、行政書士試験との相違点について(2025年現在)

特定行政書士考査は合格率が約67%です。(2024年度実績)
67%は高いように思えますが、行政書士試験の合格者の3分の1が不合格になる試験ですので、決して簡単ではありません。舐めてかかると落ちます。

特定行政書士考査の特徴(令和6年度までの出題傾向です)

1.4肢択一問題が30問、制限時間は2時間
行政書士試験と比べると時間に余裕があります。時間が足りなくなることはまずなく、1時間くらいで解けますので、落ち着いてゆっくり解いても大丈夫です。

2.事例問題は研修用テキストの中から出題される
行政書士試験ではあまり出題されないような事例問題が出てきますが、研修用テキストの文章をそのまま抜き出して問題が作られていますので、研修用テキストをしっかりと読み込んでいれば解けます。

3.行政法は細かい条文知識を問われる
行政法の出題範囲は行政手続法、行政不服審査法、行政事件訴訟法です。地方自治法、国家賠償法は出題されません。
特に「準用」「書面or口頭」「再調査、再審査」「適用除外」「行政法の歴史」は頻出です。
難易度は行政書士試験と同程度ですが重箱の隅をつつくような細かい条文知識を求められます。
よって条文の端から端まで理解しておく必要があります。
行政法の歴史は研修用テキストに書かれています。

4.行政書士法関連は最新の法改正が出題される
最新の行政書士に関する法令、規則などに目を通しておきます。
但し2026年1月1日の大改正は施行前ですので除外します。

5.合格戦略
合格のボーダーラインはおよそ6割程度(18点)です。
毎年の合格基準点は非公開ですが、18点±1点で合格率を調整しているのではと推測します。
よって合格安全圏の20点以上を目標にします。
行政法で20問出題されますので、9割の18点を目指します。
残り10問から2点取れば合格安全圏内です。
令和5年度から過去問が公開されていますので過去問を解いて出題傾向を把握しておくとよいです。

6.おまけ
受験票の上部に大きく座席番号という番号が記載されていますが、これは受験番号ではありません。
受験番号は真ん中あたりに書かれています。
合格発表時に座席番号で合否を確認してしまい、「受かった! 落ちた!」と勘違いしてしまう人が毎年続出していますので注意しましょう。

当事務所のHPに令和6年度、5年度の過去問解説をアップしています。
https://komorebi-office.jp/2024tokuteikousa/